保証人の義務は半額

保証人の義務は半額

先日のNewsで、日本学生支援機構が、保証人に対して「分別の利益」を説明しないで
全額請求していることが分かったと報道されました。

日本学生支援機構(JASSO)では、奨学金申込時に、人的保証と機関保証を求めています。
人的保証とは、奨学金利用者本人が返還できな場合、本人に代わって返還義務を負うもので、
連帯保証人1人(父か母)と保証人1人(4親等以内の親族))の計2人による保証です。
機関保証とは、奨学金利用者本人が保証機関に保証料(月々)を払い、
返還ができないときに一時的に肩代わりしてもらう保証です。

それでは、「分別の利益」とは何のことでしょうか?

「分別の利益」とは、保証人の数に応じて負担額が減少する利益のことです。
ちなみに「分別の利益」は、連帯保証人にはありませんので注意です。

例えば、奨学金利用者本人(以下本人)、機構、連帯保証人、保証人がいるとします。
本人が機構から1000万円を借りた場合、 連帯保証人の負担額は全額の1000万円ですが、
保証人の負担額は半分の500万円となります。(連帯保証人・保証人=2名)

もし、本人がお金を返さず、機構が保証人に1000万円の返還を請求した場合、
保証人は、連帯保証人がいるのだから500万円分は連帯保証人に請求してください、
ということができます。
民法では、連帯保証人も含めて複数の保証人がいる場合、
各保証人は等しい割合で義務を負うとされているからです。

これが、「分別の利益」です。

日本学生支援機構(JASSO)は、その「分別の利益」について何も説明をしないで、
保証人に対して全額請求していたのです。

過去8年間に、約800人以上、約13億円、その内9割の人がその請求に応じていたそうです。

ただし、保証人側から分別の利益を主張されれば減額に応じています。
これって、民法で定められていることを知っている人だけってことですね。

機構の言い分としては、

「法解釈上、分別の利益は保証人から主張すべきものと認識している。主張せずに全額を払い、肩代わり分を連帯保証人らに求めることもできるため、選択は保証人に委ねている」/
2018年11月1日 5時26分 朝日新聞デジタル

せめて、法知識のない人にもわかるように説明が必要ではないでしょうか。

 

あなたが連帯保証人又は保証人にならなければならない時は、
・連帯保証人も含めて複数の保証人がいる場合、各保証人は等しい割合で義務を負う
・連帯保証人の場合は分別の利益はなく全額返還の義務を負う
ということを覚えておいてください。

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